ケーブル診断
ケーブル診断
1. 機能概要
ケーブル診断機能では、本機のLANポートに接続されているLANケーブルの断線の有無を簡易的に調べることができます。
ネットワークトラブルが発生したときの問題の切り分けや、ネットワーク設営時の簡易的なケーブルチェックとしてご利用ください。
3. 機能詳細
3.1. ケーブル診断方法
ケーブル診断機能では、TDR (Time Domain Reflector) 方式を用いてLANケーブルの簡易診断を行うことができます。
cable-diagnostics tdr execute interface コマンドでケーブル診断を実行すると、診断が開始されます。
診断終了後、 show cable-diagnostics tdr コマンドを実行すると、以下の診断結果が表示されます。
項目 | 説明 |
---|---|
ケーブルの状態 |
以下のケーブルの状態を検出することができます。 |
ケーブル障害位置までの距離 |
ケーブルの状態が Open もしくは Short のとき、障害位置までの距離を表示します。 |
前回実行したケーブル診断実行結果は show cable-diagnostics tdr コマンドで確認できます。
診断結果は直前の結果のみ保持され、再度ケーブル診断を実行した場合は結果が上書きされます。
clear cable-diagnostics tdr で、直前の実行結果を削除することができます。
4. 関連コマンド
関連コマンドについて、以下に示します。
コマンドの詳細は、コマンドリファレンスを参照してください。
操作項目 | 操作コマンド |
---|---|
ケーブル診断の実行 |
cable-diagnostics tdr execute interface |
ケーブル診断結果の表示 |
show cable-diagnostics tdr |
ケーブル診断結果のクリア |
clear cable-diagnostics tdr |
スマートスイッチで実装されている以下コマンドも上記コマンドと同様に使用することができます。
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test cable-diagnostics tdr interface
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show test cable-diagnostics tdr
-
clear test cable-diagnostics tdr
5. コマンド実行例
5.1. ケーブル診断の実行
port1.1に接続されているLANケーブルの診断を実行します。
Yamaha# test cable-diagnostics tdr interface port1.1 The port will be temporarily down during test. Continue? (y/n): y % To check result, enter "show cable-diagnostics tdr"
5.2. 前回の診断結果の確認
前回の診断結果を表示します。
Yamaha# show test cable-diagnostics tdr Last run on Tue May 31 18:12:13 2022 Port Pair Status Fault distance ------------------------------------------- port1.1 1 OK - 2 OK - 3 Open 15 m 4 Open 15 m
6. 注意事項
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本機能は簡易的な診断であり、専用機器ほど精密に診断することはできないため予めご了承ください。
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診断可能なケーブルは10m以上です。10m未満の場合正しく診断できない場合があります。
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ケーブル診断を実行すると一時的に通信断が発生します。
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診断対象ポートに shutdown コマンドが設定されていたり、ループ検知などによりシャットダウンしていると診断できません。
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対向ポートが1Gbps未満のリンク速度でリンクアップしているとき、正しく診断できない場合があります。
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診断対象ポートでPoE給電をしていると正しく診断できません。
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スタック構成時メンバースイッチからのコマンド実行はできません。
7. 関連文書
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なし